怪奇なおばさんの読書ノート

読んだ本、見た映画、聴いた音楽などなどの感想。

君の膵臓を食べたい 住野よる

君の膵臓を食べたい 住野よる 2017年2月27日読了。

奇抜なタイトルに書評もわりと良かったので 読んでみた。 
たいして感動もしなかったな。
膵臓を食べたいというのは 古代とか中世の人間が体のどこか悪いと 動物のその同じ内臓を
食べると治療効果があると信じていた という話からきている。

明るくて男女ともに人気がある女の子は 実は膵臓の病気を抱えていて 高二になっていよいよ
悪くなって余命一年ぐらいといわれる。 彼女は家族以外にはそのこと秘密にしている。
クラスメイトで 誰とも交渉を持たずに読書だけが趣味で 目立たず、地味で暗い(と周りは思って
いる)男の子とたまたま病院で ばったりと出合い、彼女は彼に自分はもうすぐ死ぬという事実を
告げ、死ぬまでにしたいこと(?)をするのに つきあわせるというか ひっぱりまわすことにする。
最後までふたりは 恋人になるとかそういうのはないのだけど それなりの友情をはぐくんでいく。
なぜ このふたりなのかはまわりのクラスメイト達に疑問と悪意を抱かさせる。

4か月くらいたって 病気がちょっと悪くなって入院という事態になるも それがやっと退院できた
ところで 彼女は犯罪に巻き込まれて殺されてしまう。
彼は通夜にも葬式にもいかず その後彼女の家に彼女がつけていた共病文庫というノートを取りに
行く。 その辺からが本当は感動ものなのだろうけど 期待していたほど感動しなくて がっかり。

まったく両極端のふたりだったからこそ 惹かれるものがあったのだというのが結論なのかなあ。